テレビより

2014.12.2

認知症になり家中を徘徊するおばあさん。
それはよく歩き回るのだけど、ただあてどなく歩いているのではない。
彼女は探している。目的の場所を。
見つからないから探し歩いているのだ。
その目指している場所というのは彼女がハタチくらいの頃に
おじいさんと出会ったところ。
その場所に行きたくて徘徊し続ける。
今現在の旦那さんの顔も分からないのに。
それもそのはず、いまの彼女はそのハタチ当時に戻っていて
この平成の世の中で昭和の時間を生きている。
テレビのコメンテーターは言う。
自分たちが思っている以上にこの世界は様々な
時間軸で生きる人々がいて
実は時代って(だったかな?)ひとつじゃないんだよね と。
アルツハイマーは死の恐怖をぼやかすための
ご褒美なのだというような言説を聞いたことがある。

私は、先日ほーりーと高橋さんが遊びに来て話を聞いて以来(それと、わたしはロランスを見て以来)
自分というものの捉え方について自分はただの流れの一つだったという考え方がそれはもうものすごく腑に落ちている。